損害保険を扱うには損保一般試験(5年毎の更新)を受ける必要がある? | 損保ジャパンキャリアビューローの求人

損害保険を扱うには損保一般試験(5年毎の更新)を受ける必要がある?

損害保険募集人とは

損害保険募集人とは、損害保険を販売する人のことです。
保険業界では、保険商品の販売を募集と呼びます。
損害保険を募集するためには、損害保険募集人になるための試験を受けなければなりません。


損害保険募集人の仕事内容

損害保険募集人は、保険代理店などで損害保険商品の募集をする仕事です
損害保険は、遭遇する可能性がある事故によって発生した損害を補償する保険のことです。
損害保険募集人は、お客様の希望に合わせて適切な損害保険商品を提案しなければなりません。
さらに、商品に関する重要事項をお客様に正しく説明する必要があります。

お客様のニーズに合わせた損害保険を提案し契約を締結するだけでなく、
お客様から申し出があったときに損害保険の契約変更や解約手続きをするのも、損害保険募集人の仕事です。
事故が起きた際、お客様から通知を受け付けて保険会社へ連絡したり、
保険金請求書の記載方法など保険金請求手続きのアドバイスを行ったりすることもあります。
そのため、損害保険募集人は保険商品に関する幅広い知識が必要です。


損害保険募集人の働き方

損害保険募集人として働けるのは、主に保険代理店です。
正社員として働くケースが多い一方で、派遣社員や契約社員などの雇用形態で働ける場合もあります。
勤務時間は働く会社によって異なりますが、お客様の都合によっては保険の提案をするために残業が発生することもあるでしょう。

損害保険募集人一般試験について

損害保険募集人として仕事をするためには、日本損害保険協会が実施している損害保険募集人一般試験(損保一般試験)を受けて資格を得なければなりません。
損保一般試験について、詳しく見ていきましょう。


損保一般試験を受けるタイミング

損保一般試験は、保険業界に就職する前に受験しなければならないものではありません。
損保一般試験を受けておらず保険に関する専門知識がなくても、保険代理店等に入社できる可能性はあります。

しかし、入社後損害保険を募集するためには試験に合格し、募集人届出をする必要があるので、多くの場合は入社後早めに受験することになります。
仕事をして損害保険について学びながら、合格を目指すのが一般的です。


損保一般試験の内容

損保一般試験は、保険募集時に保険商品について正確に説明するための知識を受験者が身につけているか確認するための試験です。
試験には、必須の基礎単位と自分が取り扱う保険商品に応じて受ける商品単位があります。
商品単位は自動車保険単位・火災保険単位・傷害疾病保険単位があり、必要な単位だけ受けることもすべて受けることも可能です。

基礎単位は代理店登録や募集人届出を行うために必須なので、損害保険募集人になるためには合格しなければなりません。
商品単位も、ご自分が取り扱う商品に関する単位に合格しなければ、該当する保険商品の募集ができなくなるため注意しましょう。

損害保険募集人一般試験の受験方法

損保一般試験を受験できるのは、損害保険会社の承認を受けた人のみです。
損害保険会社の従業員や内定者、損害保険会社と代理店契約を結んでいる人、代理店で働く人などが該当するでしょう。
一般的な資格試験と違って、個人が自由に申し込めるものではありません。
試験を希望する人は、損害保険会社や代理店に確認を取ってみましょう。ここでは、一般的な受験方法について確認していきます。


申し込み

損保一般試験の申し込みは、試験の90日前から行えます。申し込みには、募集人・資格情報システムの利用が必要です。

受験時にかかる手数料は、基礎単位や商品単位の種類を問わず、1回の申し込みでいくつの単位数を受験するかによって決まります。 基礎単位だけ、あるいは商品単位のいずれか1つだけの1単位受験する場合、受験手数料は1,900円です。
2単位の場合は3,500円、3単位の場合は3,700円、4単位の場合は3,900円となっています。


試験詳細


損保一般試験の開催都市は全国にあり、試験はCBT(コンピュータ試験)で行われます。
試験会場に用意された専用のパソコン画面に問題が表示され、マウスを使って操作し選択肢を選んで解答する流れです。
解答にあたって難しい操作は必要ないので、パソコンが苦手な方も安心して受験できます。

開催都市は、常設都市と開催月特定都市に分かれています。
常設都市であれば日曜・祝日・年末年始を除いて毎日試験が行われているため、空席があればいつでも受験可能です。
ただし、開催都市・会場によって受験可能日・時間帯が異なります。
開催月特定都市であれば試験が実施されている月に受験することになります。
試験を実施する予定月の約4カ月前に試験日が発表されるので、日本損害保険協会 損保代理店試験の公式サイトを確認しましょう。

基礎単位・自動車保険単位・火災保険単位・傷害疾病保険単位は、それぞれ試験時間が40分です。
回答数は、基礎単位が50問、その他が20問、配点は基礎単位が各2点でその他が各5点、それぞれ100点満点となっています。
合格基準は70点なので、確実に7割を超えるよう学習を進める必要があります。

損害保険募集人の資格には更新が必要

損保一般試験に合格し、代理店登録や募集人届出をしたら、損害保険募集人として仕事ができます。
しかし、一度の合格によって得られた認定が一生涯続くわけではありません。損害保険募集人の資格は、5年ごとに更新する必要があります。


5年ごとに更新が必要な理由

5年ごとの更新は、基礎単位および商品単位のすべてが対象です。

損害保険の商品は、制度の改正や新しい補償の誕生などにより内容が変化することが多いです。
そのため、一度損害保険募集人と認定されて終わるのではなく、適宜知識をアップデートする必要があります。
更新が講習ではなく再試験によるものであることも、アップデートされた知識を持ってお客様に正しく商品を勧める責任が損害保険募集人にあるからだといえるでしょう。


更新時には再度受験が必要

5年ごとの更新では、更新する単位を再び受験しなければなりません。
更新試験に合格できなければ、損害保険募集人の認定は失効します。
損害保険の商品をお客様に提案する仕事を続けるのであれば、試験に合格しなければならないのです。

更新試験の案内は、認定有効期限の9カ月前・3カ月前・当月の3回届きます。
募集人・資格情報システムに登録したメールアドレスに更新時期に関するメールが届くため、確認したうえで有効期限が過ぎる前に再度試験を受けましょう。

損保一般試験の学習方法

受験したことがない場合は、損保一般試験は難しいものだとイメージされるかもしれません。
しかし実際の試験難易度は易しいといわれています。
試験に合格しなければ損害保険募集人としての仕事ができないためプレッシャーはありますが、日々商品について勉強していればそこまで難しくはないでしょう。

とはいえ、受験する前に油断せずきちんと勉強する必要があります。損保一般試験に合格するための学習方法について紹介します。


テキストや練習問題集を使用する

損保一般試験の受験に向けて勉強するのであれば、テキストや練習問題集を使用するのがおすすめです。
2017年4月版からは、教育テキストと問題集を合本化したものが登場しています。
テキストや練習問題集が欲しい場合は、受験を希望する損保会社等に確認しましょう。


学習サイトを利用する

テキストや問題集を使う以外に、学習サイトを利用して勉強する方法もあります。
学習サイトでは、講義動画を見たり練習問題を解いたりしてテキストの理解度を確認することが可能です。
模擬試験が受けられるサービスもあるので、本番前の実力試しにも適しています。
パソコン・タブレット・スマートフォンから利用できるため、すきま時間に勉強できます。

損保一般試験の注意点

損保一般試験に関して、いくつか注意点があるため確認しましょう。


必要な単位を取得できないと保険募集ができない

損保一般試験で、基礎単位の有効期間満了日までに基礎単位の試験に合格できないと、翌日から保険募集ができなくなります。
これまで問題なく商品の紹介や提案ができていたとしても、有効期限が切れてしまうと同じ業務に携わることができなくなるため注意しましょう。
なお自賠責保険のみ、原子力保険のみ、海上・運送保険のみを取り扱う代理店の募集人は除きます。

また、商品単位の有効期間満了日までに商品単位の試験に合格できなかった場合も、
翌日から不合格や有効期限切れになった保険商品に関する業務ができなくなるため注意が必要です。
概要を含む商品の説明や意向把握・意向確認、契約締結がすべてできなくなるので、不合格や有効期限切れによる不利益は大きいといえます。

具体的な取り扱いについては、所属している保険会社等によって異なるため確認が必要です。


有効期限の管理は受験者自ら行う

合格履歴や有効期限などの情報は、基本的に受験者が自ら管理します。
所属する保険会社等で管理されるわけではないため、有効期限切れにならないよう定期的にチェックしましょう。

募集人・資格情報システムを使えば、ご自分の資格の有効期限を確認することが可能です。
有効期限の確認ができるだけでなく、登録しているメールアドレスに有効期限の案内が届くため、有効に活用しましょう。


有効期限内であれば資格は無効にならない

損保一般試験の基礎単位や商品単位に合格したあと、代理店登録や募集人届出を廃止したとしても、資格は無効になりません。
有効期限内であれば、再受験しなくても新たに代理店登録をしたり代理店で募集人届出をすることで、損害保険募集人として仕事ができます。
以前取得した募集人IDについても継続して使用可能です。

損害保険募集人が向いている人の特徴

損害保険募集人は、一度試験に合格しても5年ごとに更新しなければならず、日々知識のアップデートが必要です。
一見大変そうに思えますが、それでも向いている方にとってはやりがいのある仕事になるでしょう。
損害保険募集人が向いている方の特徴を紹介します。


日々勉強するのが苦にならない人

日々勉強し知識をアップデートすることが苦にならない方には、損害保険募集人が向いています。

損害保険募集人として働く上で、損保一般試験に合格することは前提であり、
その後も5年ごとの更新や世の中の流れに合わせて知識を積み重ねていく必要があります。
更新試験に合格するためだけでなく、お客様に最適な提案をするためには常に勉強し続けなければなりません。
損害保険に関する勉強や続くことに抵抗がなく楽しんでいける方であれば、損害保険募集人としてキャリアを積んでいけるでしょう。

コミュニケーション力や観察力がある人

コミュニケーション力や観察力がある方にも、損害保険募集人が適しています。

損害保険募集人は、知識があるだけでは務まりません。
お客様の要望を引き出し、それに合う損害保険商品を提案する必要があります。
お客様は損害保険に詳しい方ばかりではないので、損害保険募集人にコミュニケーション力や観察力がなければ、
話を適切に引き出しおすすめの商品が何か考えるのは難しいでしょう。
知識を積み重ねるのは前提として、会話や観察の能力に長けている方であれば、損害保険募集人として実績を重ねられるはずです。


世の中の情報に敏感な人

損害保険募集人は、世の中の情報に敏感な方に向いている仕事です。
損害保険の内容は、世の中の状況に応じて変化します。
場合によっては自動車保険・火災保険・傷害保険などのメジャーな商品だけでなく、
ニッチなニーズに対応するマイナーな商品が登場することもあるでしょう。
そのような場合も、損害保険募集人は数ある商品の中からお客様に最適なものを提案しなければなりません。
世の中の情報に敏感であれば、お客様のニーズや商品の変化にいち早く気付くことができ、適切に業務を進められます。

損保一般試験を受けて損害保険募集人として働こう

損害保険は、日々起こり得るリスクに備えるための大事な商品です。
それをお客様に合わせて提案し、適切に説明する損害保険募集人は、専門知識が必要で大変ながらやりがいのある仕事といえるでしょう。
損害保険募集人として認定されるためには、一度試験に合格するだけでなく、5年ごとに更新が必要です。
適切に知識をアップデートして、お客様に最適な提案ができる損害保険募集人を目指しましょう。

損保ジャパンキャリアビューローは、主に損害保険・生命保険に関する仕事の紹介を行っています。
損害保険募集人として働くことに興味がある方は、お気軽にご相談ください。


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