保険事務はきつい?仕事の内容ときついといわれる理由を解説 | 損保ジャパンキャリアビューローの求人

保険事務はきつい?仕事の内容ときついといわれる理由を解説

保険事務の仕事とは

保険事務とは、損害保険や生命保険に関する仕事で、主に保険会社や保険代理店で行う業務です。
まずは保険事務でどのような仕事をするのかみていきましょう。

保険には大きく分けて2種類ある

保険には大きく分けて2種類あり、損害保険(損保)と生命保険(生保)に分けられます。
偶然の事故による損害額に応じて保険金が支払われる「損害保険」、人の生死に関して定額の保険金が支払われる「生命保険」、また損害保険と生命保険の中間的な、人のケガや病気に関して保険金が支払われる「第三分野の保険」もあります。

損害保険は、万が一事故などが起きて損害が発生した場合に保険金が支払われ、損害を補償するものです。
自動車保険や火災保険、傷害保険、旅行保険など補償対象は多岐にわたるのが特徴です。契約内容によって年単位で更新するものや、旅行保険のような短期のものもあります。

生命保険は、被保険者が死亡した場合に支払われる死亡保険のほかに、一定期間生存していた場合に満期保険金が支払われる学資保険や個人年金保険などの生存保険、死亡保険と生存保険を組み合わせた生死混合保険などがあります。
また、第三分野の保険と言われる、病気やけがで入院や手術をした場合に給付金が支払われる医療保険やがん保険などもあります。
生命保険や第三分野の保険は契約期間が短いものは1年から長いものは一生涯のものがあり、種類も豊富です。
加入後もライフステージの変化に合わせて必要な保障や保険期間の見直しをすることがよくあります。

損保事務の仕事内容

損保事務の仕事内容は、損保会社か損保代理店か、または損保会社ではどの部門に配属されるかで異なります。

損保会社の営業部門での主な仕事内容は以下のとおりです。
● 保険の申込書や変更依頼書など書類のチェックや計上
● 自賠責保険契約の諸手続き
● 書類の不備を損保代理店に連絡
● 保険契約者や損保代理店からの問い合わせ対応
● 損保代理店へ営業・販売支援
● データ入力、専用システム操作
● 各種書類の発送や受付、仕分け、ファイリング

損保会社の営業部門の事務は、損保代理店から提出された申込書の確認や、保険証券を作成するためのデータ化、代理店への営業・販売支援などを行います。
専用システムを使用することが多いですが、営業成績の管理などでExcel等を使用することもあります。

損保会社の保険金サービス部門での主な仕事は以下のとおりです。
● 事故の受付、事故情報の登録、進捗管理
● 契約者や事故の相手方、事故関係先との連絡、調整
● 保険金請求に関する書類の送付と受け取り
● 保険金請求書や診断書等の確認、審査
● 保険金支払額の算出と支払い手続き
● データ入力、専用システム操作

保険金サービス部門は、損害調査部門と呼ぶこともあります。
事故や災害が発生した際に、保険金のお支払いを担当する部門です。
会社によって、自動車や火災といった保険の種類、法人・個人のお客さま種類などに担当が分かれている場合があります。

損保会社のコールセンター部門での主な仕事は以下のとおりです。
● お客さまからの保険に関する問い合わせ対応
● 契約更新や変更、解約などの手続きに関する問い合わせ対応
● 事故の受付および保険金サービス部門への引き継ぎ
● 損保代理店からの問い合わせ対応、代理店システムヘルプデスク
● 受付内容を専用システムへ登録・管理

損保会社のコールセンター部門はお客さまと会社を繋ぐ窓口で、問い合わせの内容に応じて営業部門や保険金サービス部門の担当者への橋渡しを行います。
問い合わせの内容によっては、担当者に引き継ぐ前に案内や説明を行う場合もあります。

損保代理店での主な仕事は以下のとおりです。
● 代理店システムを使用して見積書・申込書の作成、計上
● 新規申し込みや契約内容の変更、更新時の手続き
● 保険料の収納、精算業務
● 契約者からの問い合わせ対応
● 事故の受付と保険会社への連絡

損保代理店は、損保会社の代理としてお客さまと保険契約の締結を行います。
代理店は営業形態などいくつかの要素によって分類されています。
例えば、一社の保険会社とのみ委託契約を結んでいる「専属代理店」と複数の保険会社と委託契約を結んでいる「乗合代理店」などがあり、代理店によって担当する仕事内容が異なることがよくあります。
また、保険代理店内にコールセンター部門を持っている場合もあり、電話で保険の契約更新、変更の受付をし、書類作成から計上までの契約に関する一連の業務、事故対応を担当することもあります。

生保事務の仕事内容

生保事務の仕事内容は部門によって異なります。

生命保険会社での主な仕事内容は以下のとおりです。
● 営業担当者が受け付けた契約関連書類の確認、データ入力
● 契約内容の変更手続き
● 電話やメールでの不備確認
● 保険料入金処理
● 保険金請求に関する書類の送付と受け取り、確認
● 保険金の支払額算出と支払い手続き
● 各種書類の発送や受付

契約者の個人情報や、契約した保険の内容などのデータを入力する作業や、各種書類の発送・受付などは、各部門に関わらず、すべての生保事務が担う仕事です。
生命保険会社で、保険加入者の情報管理や書類の作成などの事務全般を担当する管理業務は業務内容の幅が広いため、企業規模によって担当部署が細かく分かれています。
なお保険代理店は、保険会社が供給する保険商品を顧客に提案販売することを主な業務としているため、保険金の支払い手続きは行っていません。
同じ保険事務でも、保険会社に勤めるのか代理店勤務なのかによって業務内容が異なります。

保険事務の仕事がきついといわれる理由

保険事務は魅力ある仕事ですが、きついという意見もあります。保険事務の仕事がきついといわれる理由をまとめてみました。

情報をアップデートし続けなければならない

情報をアップデートし続けなければならない点は、きついといわれる理由のひとつです。
保険事務で必要な知識は多岐にわたり、専門用語や商品知識、時には法律に関する知識も学ばなければなりません。
商品内容によっては医療や住宅に関する知識なども必要となることがあります。

基本的な知識は会社へ入社した時に研修を受けるなどして身に着けていきますが、情報のアップデートは働き始めてからも継続して行わなければいけません。
アップデートする内容は、商品改定 の情報や保険に関する法律の改正などが挙げられます。
こうした情報は常に最新のものに変えておかないと正確な仕事ができなくなってしまいます。

ミスが信用に直結する

ミスが信用に直結する点も理由のひとつです。
保険事務で扱う書類はお金に関わるのでミスは許されません。確認ミスから保険金請求が通らなかった、保険料を多く請求してしまったなど契約者に多大な迷惑をかけてしまうことも起こり得ます。

保険代理店は組織で品質管理を行う義務があり、ミスを事前に把握するためにシステムが改定されています。
未然にミスを防ぐ対策は多く講じられていますので安心して働きやすい環境になってきています。
ですが、保険会社や保険代理店の信用に大きく関わるため、仕事量が多くても、責任ある仕事を任されているという意識を持って業務を行う必要があります。

部門によっては突発的に忙しくなる

部門によっては突発的に忙しくなることもあります。
例えば大きな災害が発生した場合、火災保険や地震保険の補償対象となる被害が出ることが考えられます。
住宅等に関する被害だけでなく ライフラインが遮断されて信号機が動かなくなれば、車の事故が多発し、事故対応に追われることになるかもしれません。

また、多くの人がケガを負うなど、保険金の請求手続きが集中することがあります。
突発的な業務はどの業界でも起こり得ることですが、災害の規模が大きい場合、普段の数倍、数十倍に及ぶ問い合わせが殺到する可能性があり、現場のキャパシティを超えることが予想されます。
特に日本は自然災害が多い国と言われているため、いつ突発的かつ大量の仕事が舞い込むかわからず、いざという時にきつい、大変な仕事というイメージが定着しているようです。

クレームへの対応

お客さまからのクレームへの対応が求められるケースもあります。
契約者と直接やりとりをする部門では、苦情や不満の声も対応しなければなりません。
保険事務では上手に感情をコントロールして相手の心に寄り添い、常に冷静に対応することが求められます。

また損保事務では契約者だけでなく、事故などの関係者から理不尽な要求を突き付けられることもあるかもしれません。
正しく必要な対応をすれば問題ありませんが、言いにくいと感じることもしっかり伝える必要があるため、メンタルの強さとストレスをコントロールできる力がないと対応に疲れてしまう可能性もあります。

部門内での人間関係

どの業界にも起こり得ることですが、部門内での人間関係が良くないことで、きついと感じるケースもあります。
例えば入社したばかりで相談できる相手がいない、上司や営業担当の人と良い関係を築けないといった問題を抱えていると、孤独感や心細さから、「仕事がきつい」と感じやすくなります。
職場の人間関係は実際に仕事に就くまでわかりません。不安のある方は、紹介予定派遣で就業を始める方法もあります。

保険事務の仕事で感じられるやりがい

では、保険事務がきついと感じる一方で、どういった点にやりがいを感じることができるでしょうか。
ここでは保険事務の仕事で感じられるやりがいを紹介します。

知識や資格の習得

知識や資格の習得はやりがいの一つです。
保険事務の仕事は保険の専門用語やさまざまな保険の商品内容など多くの知識を得ることができます。
会社によっては保険に関するスキルを学ぶオンラインセミナーや研修などの福利厚生や、資格取得の支援を行っている場合もあるでしょう。
専門的な知識や資格を取得すれば、将来のキャリアアップにつながります。

なお、保険に関する知識は、自身が保険に加入する際にも役立ちます。
学んだ知識と経験を活かせば、自分に必要な保険はどれか、どのくらいの補償を確保しておけば良いのか、補償内容と保険料のバランスは適切か、などを自身で判断できるため、賢く保険を選ぶことができます。

人の役に立てる

事故や火災など困難な状況が起きたとき、お客さまは精神的に不安を感じていたり、心身に疲労を抱えていたりするケースが少なくありません。
そんなお客さまからの問い合わせに対し、親身になって対応することは保険事務の大切な仕事の一つです。
代理店には、保険の販売を専業とする専業代理店と、保険の販売以外も行う兼業代理店があります。
相手の気持ちに寄り添い、誠心誠意サポートすれば、お客さまから感謝の言葉をいただけ、人の役に立つ喜びややりがいを感じられるでしょう。

保険事務の仕事に向いている人

保険事務の仕事に向いている人は以下のタイプです。
● 仕事を正確にかつ素早く進められる
● 臨機応変に対応できる
● コミュニケーション能力が高い
● 傾聴力がある
● 勉強が苦にならない、自ら勉強を続けられる人

保険事務の仕事は書類に不備がないか正確にチェックするスキルが求められます。
データ入力も正確さとスピードが求められるため、パソコンの扱いに慣れているとスムーズに始められます。
保険業界では、保険会社や保険代理店に関わらず、お客さまだけでなく社内の他部署のメンバーとも日々コミュニケーションを取りながら仕事を進めるため、コミュニケーション能力が高い方は保険事務に向いていると言えます。

また、知識欲があり、勉強熱心な人も向いています。
自社の保険商品内容だけでなく、法律や世の中の動向の理解も仕事をするうえで欠かせません。
保険業界に関するニュースを確認するなど自主的に勉強に取り組むことで活躍の幅が広がります。

派遣から始めてみるのもおすすめ

保険事務が向いているかわからない場合は派遣から始めてみるのがおすすめです。
職場の状況もわかり、派遣会社からサポートを受けられるメリットがあります。
何かあっても派遣会社にすぐに相談できるので安心して取り組めます。

保険事務の仕事を始めるには

保険事務の仕事に興味・関心がある方や、自分に適性があると感じた方にとって、仕事に就くために必要な資格やスキルがあるかどうかは気になる点です。
ここでは、保険事務の仕事を始める時に必要な資格の有無や、あった方が良いスキルについて解説します。

資格は必ず必要ではない

保険事務の業務上で必要な資格は、損保事務と生保事務で異なります。
損保事務は、損害保険募集人一般試験(損保一般試験)を受験するのが一般的です。
試験は基礎単位のほか、自動車保険単位、火災保険単位、傷害疾病保険単位の3つがあり、取り扱う保険商品に合わせて選択します。

常設都市であれば日曜・祝日・年末年始を除いて毎日試験が行われているため、空席があればいつでも受験可能です。
ただし、開催都市・会場によって受験可能日・時間帯が異なります。
開催月特定都市であれば試験が実施されている月に受験することになります。
基礎単位および商品単位のすべてが5年ごとの更新制です。
前述の通り保険事務は資格がなくても就職可能な場合もありますが、資格を取得するための勉強は実務でも役立ちますので、チャレンジしてみることをおすすめします。

生保事務の場合は、一般社団法人生命保険協会が実施している生命保険一般課程試験があります。
生命保険の研修を受けた人が対象となり、基礎知識が身についているかどうかを測るための試験で、毎月開催されています。
年間受験回数に制限はないため、一年を通して何度でも受験することが可能です。
なお、損保資格、生保資格ともに一般的な資格と違って、保険会社の承認を受けた方が申し込み可能で、個人で自由に申し込みできるものではありません。

保険事務に求められるスキル

保険事務に求められるスキルは以下のとおりです。
● ミスなく、正確に素早く事務を行う力
● PC基本操作スキル、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
● コミュニケーション能力
● 保険商品に関する知識

保険事務の仕事にミスや漏れがあると、契約者にもしものことがあった場合に必要な補償を得られなかったり、保険金が支払われなかったりするおそれがあります。
そのため正確性は非常に重要な要素です。
一方で迅速に業務をこなさないと、補償の開始が遅れたり、保険金の支払いに遅延が発生したりして、顧客からクレームがくる原因となることもあります。
業務を正確かつスピーディにこなすためには、高い事務スキルと集中力が求められます。

顧客データの入力や保険契約の見積り作成などにパソコンを使用します。
社内システムを使用することが多いですが、契約管理等でマイクロソフト オフィスを使用することもあります。
WordやExcelなどのパソコンスキルを習得しておけば、業務効率化に役立ちます。
また、保険事務はお客さまや代理店からの問い合わせに対応したり、お客さまと担当者(営業や保険金支払い担当など)との橋渡しを行ったりすることが多いため、高いコミュニケーション能力も要求されます。

【まとめ】

保険事務なら損保ジャパンキャリアビューローで

保険事務は、専門用語や商品知識を学び、情報をアップデートし続けなければならないこと、正確さとスピードが求められること、部門によって突発的に忙しくなることなど、さまざまな要素により、「きつい」「大変そう」というイメージを持たれがちです。
しかし、専門的な仕事はやりがいがあり、人の役に立てるという喜びも感じられます。

特に仕事を正確かつすばやくこなせる方や、コミュニケーション能力に長けている方、臨機応変に対応できる方は保険事務の仕事に向いていますので、保険事務の仕事に興味・関心を持たれたら就職・転職を検討してみてはいかがでしょうか。

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